守ろう 生かそう 憲法九条

 「第二回九条美術展」開催

第二回「九条美術展」は2011年7月26日から31日まで埼玉県立近代美術館において開催されました。展覧会には全国から208名の美術家の皆さ んが出品、と評論研究者7名のメッセージが展示されました。会期中、鑑賞者は1920名で第一回目を上回る結果を得ることができました。内容も一層充実さ せることができました。また、7月30日に行われた講堂行事には、窪島誠一郎発起人の講演と古楽器演奏が行われ、参加者(220名)の感動をよび、お互い に憲法九条や平和を守る思いを新たにしました。

開会のご挨拶

「九条美術展―守ろう 生かそう 憲法九条」へのご来場ありがとうございます。
「九条を大切にする作家の精神を、作品を通してみてもらうことが何よりも美術家らしい活動ではないか」と、一昨年の九月に「九条美術展」が開催され ましたが、会期内・会期後も含め、多くの方々からこの展覧会開催の重要性が語られ、継続開催の要望が寄せられてまいりました。今回、多くの皆様のご協力 で、第二回目の開催ができましたことに深く感謝申し上げます。
ご存知のように七年前、憲法九条改悪の危機をうけて、井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、奥平康弘、小田実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子 の九氏による「九条の会」が発足したことを受けて、美術の分野においても、「美術にかかわるすべての人々が平和のために声をあげることは、大きな意味があ ることだ」と、二00五年六月、「『九条の会』アピールを広げる美術の会」(略称「九条美術の会」)を発足させました。
以来、全国の「九条を守る会」の活動は燎原の炎のように広がり、「九条を守る」国民世論は、六割を超えるに至っています。
しかし、憲法調査会規定の成立や「防衛大綱」の質的強化など、憲法改悪の動きは予断を許しません。
加えて、この度の東日本大震災の復興の道筋や原子力発電からの撤退の課題は、「平和で安心して暮らせる生活を求める」憲法の精神の具現化そのものです。「九条美術の会」も「アートの心で被災者支援」を掲げ、復興支援、原発ゼロと自然エネルギーへの道を呼びかけるものです。
この美術展を通して、さらに「憲法九条を守り、生かす」運動が大きく広げられていくことを願っています。  引き続き、出品者・鑑賞者の皆様のご協力をお願い申し上げます。
2011年7月26日 「九条美術の会」